CDOの研究をそろそろ再開。
今度は、インプライド分布(プレミアム情報から推定したデフォルト分布関数)の相関構造をもとに、CDOのリスクヘッジの手法を開発することが目標です。ただ、いろいろ考えていると、交換可能性を乱数に課した確率分布CBMをベースにした研究の弱点もわかってきて、結局コピュラの手法が必要になるという気がしています。
具体的には、ポートを構成するCDSのデフォルト確率が大きく異なる場合、ひとつの銘柄のデフォルト確率が変化したときのリスクのヘッジを調べるには、CBMでは限界がある。MCBの拡張を扱った論文では、そうした場合を少しは扱う手法(N+1モデル)も提案しているのですが、どこまで使えるかはよくわかっていないし。
一方、ハルたとはPerferct Copulaというプレミアムからコピュラそのものを推定する方法を提案していますが、彼らの提出した方法で、分布の構造を保ったままヘッジの情報を得ることができるのかも考える必要がありそう。CBMの場合は、相関構造を一定のままヘッジの情報(いわゆるグリークス)を得ることができるのが利点なので。
まあ、一月くらいは計算機にかじりつくことになりそうです。IDMの時間発展も、中途半端なまま放置していて、そちらも進めたいけれど。