2011年5月19日木曜日

Star-Triangle relation in Statistical Physics

R.J.Baxter。統計物理の研究者ならその名を知らない人はいないぐらいの有名人。そのBaxterのセミナーが東大駒場であると聞いたので聴講してきました。これが数理物理・物性基礎論セミナーの第10回目

午後4時から5時半までの予定で、アブストラクト通り、前半は Star-Triangle 関係式に関するレビュー。ここまでは普通(三角格子と蜂の巣格子の間でStar-Triangle 関係式から長方格子上の模型との関係を導くとかは知りませんでしたが)。後半は、その関係式のもっとも一般的な解を構成したBazahnovらの仕事(1006.0153)を紹介、6パラメータでカイラルポッツ模型や柏原・三輪模型も含むものである。そして最後にその一般的な解が物理的には無意味であることを示したAdlerらの仕事(1011.3527)を紹介し、泣き顔のマンガのスライドを見せて、which is sad. does not give new physical regular modelでおしまい。

私が嫌いな理論物理の分野のNo1がソリトンでNo2が可解模型だったのですが、その順位が入れ替わりそうです。数学としてはいいのでしょうが、面白い夢のあるトークを期待しただけに残念です。可解模型は物理としては終わっているのでしょう。新しい分野を探せというメッセージと受け取るべき、と思いました。

追記:もし、T木君が見てくれたなら、ぜひ反論をききたいです。また学会で。

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