2008年9月1日月曜日
本「合議の知を求めて」
投票システムのことを研究していたので、参考にと読んでみました。投票といっても、私がやっているのは競馬での投票ですが。
内容は、「3人寄れば文殊の知恵」に代表される、複数の人が集まって話し合いを行うと、一人ひとりで考えたのよりよいアイデアが浮かぶのか、といったことを扱っています。つまり、合議により「創発」が起きるのか?
結論は、多くの実験ではそのようなことは起きない。優秀な独裁者がひとりで決めたほうがいい。特に、人々の正解率が低い場合は、合議は完全に誤った結論を出しやすい。ただ、合議というものに人々は納得感「民主的だ」があるので、たとえ優秀であっても、独裁者には任せない。しかし、合議のプロセスには、結論を恣意的に操作する可能性があるので、うまくやれば自分の思うように、かつ、みなの同意を得ながら決定することも出来る。
それ以外にも「アロウの定理」など、いろいろ興味ぶかい本でした。選択肢三つ以上で全体の同意する順序がつけられなくなる(二つなら多数決でOK)というのは、統計力学の問題としても面白いかも知れません。順序の齟齬をエネルギーとして、各自の思う順序からの齟齬の和を最小にする問題です。各自の順序がランダムなら、スピングラスっぽくなりそう。
2008年8月22日金曜日
本「競馬の核心」
競馬研究の参考にともらったので読んでみました。
お決まりのパターンで、いろいろな場合わけを行い、この場合はこの買い方をすればよい、ということを書いた本です。単勝、馬単、馬連、3連単、3連複のデータを組み合わせてもうかる買い方を発見したのが新しいとのことです。連対率、複勝率などをちゃんと書いてあったりして、その点、すこしは説得力があるのですが。
馬連の買い方で、「軸馬を基準に2,3,4,6人気の馬を買う。5は過去のデータからは買わない。」とあったとき、人気4,6は買うのに人気5は買わないのは不可解。データが少ないからでは、と考えてしまいます。どの程度の誤差があるのか、そういったことを書いた本はないですね。
競馬をやる人がどう考えているのか参考にはなります。
2008年8月19日火曜日
2008年8月18日月曜日
2008年8月17日日曜日
本「感動する脳」
茂木氏の本を初めて読んでみました。
大学院にいたころ、脳について講演を面白いと思ってからなので名前を知ったのはもう十数年も前。そのときの講演内容はさっぱり思い出せず、最後に「宮沢喜一首相」と「サル」の顔の写真を貼ったスライドで、笑ったことが記憶にあるだけ。彼を有名にした「クオリア」とかも何をかを知っておきたかったし。
内容は、
(1)脳の基本的なメカニズムをベースに生き方についてのさまざまなアドバイスをあたえる。「感動」とは、生き方を変えうるような体験を鮮明に記憶するメカニズムであり、感動を重ねる人生を歩もうという内容。そのために、心に「空白」をもつことを説く。
(2)前半では、「創造」するには「意欲」をもつこと。「意欲」をもてば経験とのかけ算で「創造」できる。「意欲」をもつには、自分で「意欲のある状態」にもっていく。「イメージトレーニング」や「根拠なき自信を持つ」ことなど。そうしたことがポジティブフィードバックに働く回路が脳に存在する。
「クオリア」については他の本を。
大学院にいたころ、脳について講演を面白いと思ってからなので名前を知ったのはもう十数年も前。そのときの講演内容はさっぱり思い出せず、最後に「宮沢喜一首相」と「サル」の顔の写真を貼ったスライドで、笑ったことが記憶にあるだけ。彼を有名にした「クオリア」とかも何をかを知っておきたかったし。
内容は、
(1)脳の基本的なメカニズムをベースに生き方についてのさまざまなアドバイスをあたえる。「感動」とは、生き方を変えうるような体験を鮮明に記憶するメカニズムであり、感動を重ねる人生を歩もうという内容。そのために、心に「空白」をもつことを説く。
(2)前半では、「創造」するには「意欲」をもつこと。「意欲」をもてば経験とのかけ算で「創造」できる。「意欲」をもつには、自分で「意欲のある状態」にもっていく。「イメージトレーニング」や「根拠なき自信を持つ」ことなど。そうしたことがポジティブフィードバックに働く回路が脳に存在する。
「クオリア」については他の本を。
登録:
投稿 (Atom)