2010年4月25日日曜日

The Alchemist


アンダルシアの羊飼いの少年が、羊飼いの人生に満足せず、自分の運命に従ってエジプトのピラミッドまで足を運び、宝物を見つける話。英語の本ですが、巻末に難しそうな英単語、表現の解説があるので、辞書の必要がなく読めるのは楽でいいです。英会話の先生が昨年読んだ2冊の本の内の一冊で、面白いから読め、というので読んでみました。著者のパウロ・コエーリョはブラジルの作家で、このアルケミストのようなファンタジーっぽいのから、スピリチュアルものを書いているみたいです。この本を読む前に、どういう本を書く人か調べようと、翻訳された「ピエドラ川のほとりで私は泣いた」を読んだのですが、マリア信仰を題材としたスピリチュアル系のもので、読みはしたけれど、ついてはいけませんでした。

アルケミストは、ファンタジーというか、物語というか、明確に信仰を扱ったものではないので、読みやすいです。アンダルシア、タリファ、タンジール、オアシス、そしてエジプトのギザへと続く旅、その過程でのいろいろな出会い、発見の話。ジプシーの女、年老いた王、クリスタル商人、アルケミスト志望の英国人、オアシスに住むアルケミストや恋人との出会い。また、宝物を探す旅に出たあと、部族間で交戦中のアラブ人に捕まり「3日以内に風になってみせたら命を助ける」という難題への対応。もちろん、お話なのですべてうまくいくのですが、そうしたことを差し引いても、いろいろ教えられ、また楽しめる作品でした。

彼の他の本を読もうとは思いませんが、アルケミストはいい本です。

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