2012年3月8日木曜日

告知:オープンレクチャー「情報カスケードの物理」

今週末の土曜日(2012年3月10日)、オープンレクチャーを行います。タイトルは、「情報カスケードの物理~人が群れるメカニズム」で、午後2時から1時間半、北里大学理学部S号館の3階セミナー室で行います。対象は、高校生ですが、中学生でも社会人でもOKです。

レクチャーは、30分程度の実験と1時間の講義で構成し、次のように進めます。

14時から14時10分       :情報カスケードとは
14時10分から14時50分 :二択のクイズによる情報カスケード実験とその解析
14時50分から15時10分 :休憩
15時10分から15時40分 :情報カスケードと相転移

最初の10分は、情報カスケードについて、知られていることなどをざっと概観します。その後、実験を実施し、その実験結果を眺めた後、情報カスケードの物理について講義をします。

実施する実験は、昨年(2011年)の6月から7月に北大で行った実験とほぼ同じものです。二択のクイズを120問出題し、まずは自分の知識だけで回答し、次に約50名の回答者の回答(二択の選択肢Aが何人、選択肢Bは何人という情報)を参考にして回答していただきます。各問2回の計240回の回答となります。そして採点し、他人の回答を参考にすることで、どのような変化が現れるのかを確認します。

成績の比較だけだと、イマイチやる気にならないかもしれないので、なんらかの景品を準備しようかと考えています。

ちなみに、現時点(3月8日午後1時)での参加希望者は1名だけ。「情報カスケード」という言葉にあまりなじみはないかも知れませんが、人がどのように群れ、そして間違うのかを物理や相転移というキーワードで語られたことはないはずです。ご興味ある方は、ぜひご参加ください。

ちなみに、写真は北大を訪れたときに携帯で撮影した「クラーク博士像」。


追記:理学部WEBページでは90分の講義となっているので、後半の講義の時間を短くし、また、実験の終了時間は人によりマチマチなので、実験後の休憩時間を20分と長めにしました。

追記2:前日午後5時半の時点で、参加希望者が2名追加。計3名だそうです。当日どの程度増えるのか分かりませんが、楽しめるものにしたい。

追記3:参加者は5名でした(それに十河先生、小寺先生)。参加者から「120問のクイズの回答が、他人の回答のカンニングによってどう変化するのか、だけでなく、講義で扱った「他人の情報をコピーする確率」の式を使って、解析できないか」、といご指摘をいただきました。確かにその通りで、せっかく120問回答したのだから、もっとそれを活用する方法を考えたいと思います。当初は、自分が他人の情報をコピーする確率の式を推定し、どの程度「素直」なのか「天の邪鬼」なのかを計測することも考えたのですが、開発時間がなくて断念・それは次の機会があればということにします。

最後に、参加者のみなさま、ありがとうございました。

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