タイトルは、
Finite-size scaling analysis of binary stochastic processes and universality classes of information cascade phase transition
詳しい解説はまた別の機会に行いたいと思いますが、この仕事が情報カスケードは相転移なのかどうか、Two-Peak相というself-correctingでない相が存在するのかどうかを考える際のベースとなるものです。高々数十名規模の集団実験データから、被験者数無限大の極限をどう推測するのか。しょせん推測であって、その極限である相が存在するかどうかを証明することは不可能なのですが、その証明不可能な問題に対してどこまで主張できるのか?10/06追記:どうもレフェリーに次々と辞退されているようです。ジャーナルに投稿してからかなり経ちますが、エディターの作業経過を見てみると、レフェリーをお願いしたら、すぐ辞退か、お願いしてしばらくして催促したら辞退か、ということが繰り返されています。確かに、相関のあるRWの相転移をスケーリングで扱った論文が過去にない、などレフェリーが難しいのも事実。確率過程として解析するならあるのですが。1年以上かけた力作なので、また、実験データの解析を行う上で不可欠な論文なので、建設的でも批判的でも統計物理学者のコメントを頂きたいものですが、どうなるのか非常に心配です。
10/25追記:辞退(declined)のカスケードが止まりませんね。投稿して2ヶ月になるのに、誰も引き受けてくれない。相関のあるRWでの相関距離(時間)を定義して、過去に調べられている情報カスケードに関連するRWのスケーリング則と相転移の普遍クラスを理論的に求めただけなのに。情報カスケードの論文でdeclinedのカスケードが起きるとは。
2015/01/10追記:いまだに何にもなし。ジャーナルでは無理か?この論文で扱ったモデルを一般化した非線形ポリア壺の相関関数をスケーリングで解析する論文が完成したので、この論文はタイトルを短く「universality classes of information cascade phase transition」とし、イントロも簡潔にして別の雑誌に投稿し直すのがいいかもしれませんね。
2015/01/15追記:やっとレフェリーコメント到着。英語なので、日本人ではレフェリーを探せなかったのでしょうね。修正しないといけませんが、とにかくよかった。
2015/4/10追記:レフェリーとのやりとり2回でパス。レフェリーのdeclinedの連鎖が続いたとき(たしか7回か8回)はどうなることかと思いましたが。ジャーナルの編集者の方に感謝します。最初に投稿したPhys.Rev.Eではレフェリー1から、「お前たちが過去にやって実験の論文と全く同じじゃないか」という理由でrejectされたときは、「相転移の普遍クラスを分類する厳密な数理の論文がなぜ実験論文と同じと言われないといけないのか」とムカつくと同時に「この論文はどうなることか」と思ったものですが。次は非線形版の論文ですが、これはこれで苦戦しそうです。
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