2009年12月11日金曜日
ザ・マジックアワー
「太陽が消えてから周囲が暗くなるまでのわずかな時間、それがマジックアワー。昼と夜の間、世の中が一番きれいに見える瞬間。」
ある小さな港町。ギャングのボスの愛人に手を出した劇場の支配人が、凄腕のスナイパー「デラ・トガシ」を連れてくるという条件で命を助けてもらう。しかし、それは難しく断念。そこで、「殺し屋にみえて一番うれていない俳優」ムラタを連れてきて、自主制作の映画と偽って、デラ・トガシ役を演じてもらう。
ムラタは子供の時に見た『暗黒街の用心棒』に感動し映画俳優を志した。
「死ぬのは怖くない。怖いのは誇りを失ったまま、生き続けることだ。」
その主演のタカセマコトにその町で偶然出会う。
「そろそろだね、マジックアワー。一日のうちの最高の瞬間。それを逃すとあっという間に夜になる。ムラタ君、マジックアワーを逃したときの一番の方法を知っていますか?」
「さあ?」
「簡単なことです。明日を待つんだよ。マジックアワーは必ずまたやってくる。この世に太陽が昇る限り。ホテルのママからききました。役者辞めるそうだね。」
「俺はどうやってもタカセさんのようにはなれない。」
「そんなことは分からないさ。ここだけのハナシ、今でもカメラが怖くてね。本番の声がかかると足が震える。」
「まさか。」
「スクリーンの中の私が堂々と見えるのは、スタッフのお陰です。いいスタッフにめぐりあうことだ。『暗黒街の用心棒』のラストシーン、君は私の表情をほめてくれたね。」
「最高でした。」
「あれは、ロケが寒くてね。鼻水が出そうになって、それをごまかした顔さ。早いんじゃないかい。あきらめるのは。君は若い。それに、ここだけのハナシ、私だって待っているんだ。次のマジックアワーを。この年になっても、いまだにさ。このままクタバッテたまるかい」
ムラタに拳銃を渡されたタカセは見事な拳銃捌きをみせる。
テレビ放送の録画を見ただけですが、今年一番の映画だった気がします。もっとも、今年映画館まで足を運んだのは夏休みの「アンパンマン」のみ。今度は「プリキュア+シンケンジャー」を観に行くことになりそうです。
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