2009年12月25日金曜日

Montana Terraces "T" Pinot Noir 2007



ニュージーランドのピノノアールのワインには興味があったのですが、プレゼントしてもらったので、開けてみました。このワインは、ニュージーランドでも最大のワイナリー Montanaトップブランドらしく、日本にはほとんど入ってきていないもののようです。値段は、40ドル程度なので、ブルゴーニュワインでいえば、ブルゴーニュルージュと村名ワインの中間ぐらい。高くもなく、安くもないというレベルです。

で、最初に驚いたのが、開けようとキャプシールを剥がそうと思ったら、コルクではなくスクリューキャップだったこと。スクリューキャップは、テーブルワインなどでコスト削減のためにコルクの代用に使うもので、この値段では普通ありません。でも、「神の雫」でスクリューキャップのリシュプールと呼ばれるワインがあることを知っていたので、ニュージーランドでは普通なのかも知れません。

ワインの感想ですが、香りはピノらしい華やかなもので、ビンテージが若いので当たり前ですが果実味も豊かでほどよい酸味の飲みやすいおいしいワインでした。値段分の価値はあるかなと。

2009年12月21日月曜日

進化しすぎた脳



2003年にニューヨークの慶応義塾の高校生に対して行われた4回の講義+研究室の院生に対する雑談風の講義の5回分の講義の記録だそうです。結論は、とにかく面白い。脳というのは宇宙とともに、面白いことは間違いないテーマではあるのですが、池谷氏の語り口はわかりやすく、また扱っているトピックの選択も非常にうまい。


印象に残ったのは、
(1)左右のヒゲと報酬系を刺激する脳の部位に電極を刺して実現したリモコンのネズミ
(2)ジェームズ・ランゲの「悲しいから涙が出るんじゃない。涙が出るから悲しいんだ」
(3)NMDA受容体が、脳内のランダムにみえるシグナルからルール(それも時間の順序という因果律的なもの)を抽出することを発見し、ヘブ則を証明したという筆者たちの発見。

とにかく分かりやすいのがいいです。

2009年12月16日水曜日

サバイバル時代の海外旅行術



エリカ様のダンナ様、高城氏による旅行術に関する本。最終的な目標は「海外へ出て、自分の目で世界を見る」こと。個人が自力で生き残る術をみつけなければならない現代は、いわば「サバイバル時代」である。個人のレベルでグローバルな視点を持つために、海外に出る必要があるのだ、と。

日本にはいいガイドブックがないから、自分で作る必要がある。手順は、
(1)Booking.COMでホテルを探し、
(2)skyscannerで、エアを探し、
(3)CIAの 「The World Factbook」で正確な情報をインテリジェンスし、
(4)WikiTravel も情報を得るのに有益で、あとガイドブックでは
(5)ロンリープラネットのポケット版がおススメ。

そのほか、「地図はもらえ、もうらうより作れ」、「日没時間をチェックせよ」、「やりたいことを10決めよ」、「海外では携帯を買え。SIMなしiPhoneをスカイプ電話に」、「デュべティカのダウンはパッキングで小さくなる」、「NASAの防寒ブランケットはコンパクトで暖かい」、「日本の電子辞書は最高」、「高級紙袋だと機内持ち込みの手荷物の数にカウントされない」、「ソーラーパネル充電器を」などなど。

果たして、こういう知識が役に立つのかどうか謎ですが、今度旅行するときはCIAのサイトで調べ、ロンリープラネットのポケット版でも買ってみます。その意味では有用な情報を得たといえます。

あと、面白かったのは、「分子料理」に関する記述で、「あらゆる料理は物理化学の‘式’で表せるという科学的視点に基づく調理法。すべての食材を数式化し、料理を徹底的に分析したうえ調理を始める。」・・・「ファットダックでは海の幸を食べるときに、iPodを聴きながら食べることを推奨しています。僕が実際に食べながら聴いたのは、波の音でした。そうすることで、脳は通常よりも塩分が30%も増加したものとして認識するらしく、それを前提に調理の塩加減を調節しているとのことです。」これって本当なのでしょうか?

2009年12月12日土曜日

線種とgnuplot


論文を書いたり直したりするたびに、図で用いる線種のgnuplotでの設定やその英語で混乱するので、以下備忘録。


実線:solid line (continous line):連続した線
set style line 1 lt 1 lw 3

破線:dashed line (broken line):一定の間隔で短い線要素が規則的に繰り返す線
set style line 2 lt 2 lw 3

点線: dotted line:一定の間隔で「ごく」短い線要素がわずかな間隔で並んだ線
set style line 3 lt 3 lw 3

一点破線: chain line (dot-dash line):点と短い線分の繰り返し
set style line 4 lt 6 lw 3

VGN-T30/BをSSD換装の顛末2

すこし古いノートパソコンのハードディクスをSSDに交換する話の続き。

VGN-T30Bのほうは、前回も書きましたが、快適。いままでの「のろま」な感じは払拭され、CPUがCeleron900MHzとは思えないぐらい快調です。もっとも、前回は、すこし仕事をした(パワポを作ったぐらいですが)りすると、いきなり起動しなくなったので、どこまで信用していいのか不安です。SSD交換をやって頂いた業者(PC-Expert)さんからは、「SSDの初期不良」という回答があったのですが、いきなり起動しなくなることがまた起きないとも限りません。6万円の投資は、バカな決断ですが、WEBブラウザやポータブルDVDプレイヤー、学内でのプレゼン用にあと2年くらいは使いたいですね。
(ちなみに、換装したSSDはG-Monster50CF SSD64GBとある。)

一方、もう一方のVGN-G1KAPのほうは、結果はイマイチ。もともと激遅なマシンではなかったこともありますが、まず、業者さんから、キャッシュつきのSSDとの相性がよくないので、キャッシュのないSSDで対応します、というメール連絡。この時点で嫌な予感(つまり「プチフリ」)はしたのですが、メールには、プチフリに対応するソフトFlashFireをインストールしてプチフリに対処しますとのこと。そこで、キャッシュのないSSD(納品書にはPHOTOFAST 18ZIFV264G-SSDとあります)での対応をお願いしました。値段的には、10%割り引きもあり、5万円ほどですみました。が、なんとなく動作がギコチナイというか。アプリの起動は速いときはたしかに速い。でも、ときどき引っかかる。待てばちゃんと動くので、フリーズしたわけではない。「プチフリーズ」とはうまいこと言ったものです。

こちらのマシンはLinuxをインストールするので、パーティション分割後Windows XPの再インストールを行ったのですが、その際 Flashfireのインストール前後での様子を見ると、たしかに効いている。「ギコチナサ」がすくなくなって、ソフトの起動も体感的に早く感じるレベルに。一方、なぜか分かりませんが、Linuxのほうではあまりプチフリの影響というかギコチナサが少ない気がします。

しかし、結論としては「キャッシュがないSSDには換装の価値はあまりない」ですね。「全体としてのっそり」なのと、「大体高速だけれど、ときどき止まる」のでは、前者のほうが予想がつくぶん対処しやすい。来年ノートパソコンを買うときは、最新のSSD搭載のものを選びたいと思いました。

追記:G1-KAPでYoutubeを見ていると、しばしば数秒止まる。これも「プチフリ」の影響なのかはわかりませんが、SSD換装前はこのような現象はおきませんでした。

2009年12月11日金曜日

ザ・マジックアワー




「太陽が消えてから周囲が暗くなるまでのわずかな時間、それがマジックアワー。昼と夜の間、世の中が一番きれいに見える瞬間。」

ある小さな港町。ギャングのボスの愛人に手を出した劇場の支配人が、凄腕のスナイパー「デラ・トガシ」を連れてくるという条件で命を助けてもらう。しかし、それは難しく断念。そこで、「殺し屋にみえて一番うれていない俳優」ムラタを連れてきて、自主制作の映画と偽って、デラ・トガシ役を演じてもらう。

ムラタは子供の時に見た『暗黒街の用心棒』に感動し映画俳優を志した。

「死ぬのは怖くない。怖いのは誇りを失ったまま、生き続けることだ。」

その主演のタカセマコトにその町で偶然出会う。

「そろそろだね、マジックアワー。一日のうちの最高の瞬間。それを逃すとあっという間に夜になる。ムラタ君、マジックアワーを逃したときの一番の方法を知っていますか?」
「さあ?」
「簡単なことです。明日を待つんだよ。マジックアワーは必ずまたやってくる。この世に太陽が昇る限り。ホテルのママからききました。役者辞めるそうだね。」
「俺はどうやってもタカセさんのようにはなれない。」
「そんなことは分からないさ。ここだけのハナシ、今でもカメラが怖くてね。本番の声がかかると足が震える。」
「まさか。」
「スクリーンの中の私が堂々と見えるのは、スタッフのお陰です。いいスタッフにめぐりあうことだ。『暗黒街の用心棒』のラストシーン、君は私の表情をほめてくれたね。」
「最高でした。」
「あれは、ロケが寒くてね。鼻水が出そうになって、それをごまかした顔さ。早いんじゃないかい。あきらめるのは。君は若い。それに、ここだけのハナシ、私だって待っているんだ。次のマジックアワーを。この年になっても、いまだにさ。このままクタバッテたまるかい」

ムラタに拳銃を渡されたタカセは見事な拳銃捌きをみせる。

テレビ放送の録画を見ただけですが、今年一番の映画だった気がします。もっとも、今年映画館まで足を運んだのは夏休みの「アンパンマン」のみ。今度は「プリキュア+シンケンジャー」を観に行くことになりそうです。

2009年12月9日水曜日

Climategate事件

今朝、池田氏のブログを読むと、地球温暖化に関する記事があり、リンクが貼ってありました。

温暖化がおこり二酸化炭素が原因だといわれているけれど、科学者の組織的な捏造があった。その発端となったのが、Climategate事件といわれる地球温暖化研究を推進していた研究者のメール流出事件だったわけです。

3年ほど前に大学時代のサークルの同期のメンバーで集まった時、そのうちの一人が地球温暖化の研究を行っていたので話をしてもらいました。ただ、私は人の話がまったく耳に入らない状態だったので(司会とか、その後のコンパの準備で)すが、話が終わったあとに参加者の一人が「地球温暖化ってアヤシイよね」と発言。その場は爆笑で終わりました。

気候とか社会現象とか経済とか、多数の要素が複雑に絡み合った現象に関する人間の予測能力なんか、たかが知れています。地球シミュレータを使おうが何をしようがそれは変わらない。「二酸化炭素が原因」と断定した時点で、眉唾と考えたほうがいいのかも知れません。事象間の「相関」は観測できるけれど、「原因」を観測はできない。できるのは「原因の推測」だけ。

COP15なんてコペンハーゲンでやってますが、意味あるのでしょうか?氷河期にむかっているという意見もあるし。

2009年12月8日火曜日

Cono Sur Cabernet Sauvignon Resevva 2008



「神の雫」の21巻は、ワイン事業部の河原毛部長の首を賭けて、雫のいるワイン事業部とレストラン事業部が白、赤、赤の3本のワインで勝負という話の後半を扱っています。

その2本目に持ってきたワインは、ワイン事業部は「レイニャック・キュベスペシャル」というボルドー、対するレストラン事業部は「コノスル・カベルネソーヴィニオンレセルバ・2007」というチリワイン。結果は、レストラン事業部の勝ち。レイニャックは約5000円なので、グラスワインでの提供は難しく、一方のコノスルは1000円前半なので、コストパフォーマンスは圧倒的。一青も、レイニャックのほうが単体としての完成度は高いけれど、コノスルのほうが新規のレストランには経営的な面からも優れていると。

そのワインとはビンテージが異なるのですが2008年のを買って飲んでみました。このワインすばらしいです。消費税込で1200円を切るのですが、一口飲むと「これはうまい」。1000円前半だと、ほかにもコスパの高いワインはあるのですが、その中でも出色のもの。「ケース買いもアリ」なワインでした。

追記:翌日余りを飲んだところ、最初の一口ほどのおいしさを感じず、普通の1000円代のおいしいワインに変身。

ちなみに、ワイン対決の3本目の赤に、テレビ版の「神の雫」で「神の雫」に選ばれた「シャトールピュイ2003」が登場します。このワインでワイン事業部が勝利し、河原毛部長の首が救われました。ちなみに、一青のコメントは「年代記。人と天の恵みが大地に刻みつけた静かなる年代記」。

2009年12月4日金曜日

幕末史



池田氏のブログで推薦されていたので、読んでみました。私的にはイマイチ。
昔読んだ江藤氏の「海舟余波」のほうがずっと面白かった。(絶版のようで、いまは古本でしか手に入らないみたいですね。)書き方、世界情勢に関する説明が平易、極力公平に書く、という点はこの本のいいとろです。とにかく分かりやすい。けれど、何か教科書っぽいというか、緊迫感にかけるというか。慶応大学の社会人相手の講義をもとにしたらしいので、その為かもしれません。

勝海舟の有名な「行蔵は我に存す、毀誉は他人の主張というこの言葉もないのも、私的にイマイチの理由。。

寺田屋事件でのおりょうさんのヌード事件は眉唾で、実際には宿の女将のお登勢さんがお風呂に入っていたときの事件らしいとか、天皇に対する当時の人々の考え方(あくまでも推定です)など、参考にはなります。慶喜は水戸徳川の流れを汲むので、天皇は絶対。一方、薩長の人々にとっては「玉」でしかなく、手の上で転がすためものだった、とか。

天使と悪魔(映画)



原作が結構面白かったので、DVDをレンタルしてみました。が、内容的にはイマイチ。

CERNの様子は映画のほうが、原作よりもリアルで、昔田無市にあった原子核研(核研)でラザフォード散乱の実験(学部3年のとき)をやったときのことを思い出しました。もちろん、核研とCERNでは規模が全く違い、私がやったのは半日で5万円の電気代のレベルだったのですが、CERNなんかだと一日で1億ぐらいなのでしょうか。筑波のトリスタンが一日1500万だと教えてもらったので、それから適当に「予想」しただけですが。

原作で絵的にもうすこし情報が欲しい点をカバーしてくれる点は映画のいいところなのですが、それ以上のものはありません。原作ではカメルレンゴ=教皇の侍従で死後はバチカンの臨時最高責任者(映画ではユアン・マクレガーが演じていましたが)の神に対する思い、キリスト教のこれから、あるべき姿についての演説など、結構深いのですが、映画ではそうしたものは絵的に面白くないのか、ほとんどない。でも、せっかくユアン・マクレガーを使うなら、そこをしっかりと映像化してほしかった。もちろん、原作もミステリーとして見ると、途中から主犯が誰だか分かってしまう点で、完成度は高くないのですが、それを補うだけのものはありました。

2009年12月1日火曜日

Chambolle-Musigny Robert Arnoux 2003



日曜日にパソコンをつけていると、ワインショップからメールが入り、ロベール・アルヌーのシャンボール・ミュジニーが入荷したので、特別価格で提供とありました。シャンボール・ミュジニーとか、ロベール・アルヌーなんて「神の雫」を読むまでは知りもしなかった名前だったけれど、今はちがいます。しかし、すぐにメールのリンクを辿ったのですが、すでに売り切れ。ロベール・アルヌー、シャンボール・ミュジニー、2003というビンテージで約6000円という値段が高いのか、安いのかはわからなかったけれど、メールの到着から1,2分で売りきれるというのに驚きました。

で、また別の日にパソコンを眺めていると、また同じショップからメールが。それにも同じワインが再入荷とあって、今度は意地でも在庫があるうちに確認してみようと思ってリンクをすぐに辿り、その時点では9本の在庫。しかし、そのWEBページをリロードすると8本に減少という感じで、どうも次々と買われていっている気配。すぐに注文しましたが、10分後に確認してみるとすでに在庫はなくなっていました。ワイン愛好家恐るべし、です。

クリスマスにでも飲んでみます。いままでブルゴーニュのワインでうまいと思ったことはないのですが、果たしてどうでしょうか?

追記:飲んだ感想としては、ピノでこんなに濃縮された感じのものは初めてで、最初は熱でやってしまったのかと思ったぐらいです。安いピノにある、すっぱくてシャバシャバなものではなく、ポートワインのような複雑で濃厚な雰囲気もあるワイン。でも、癖が強いわけではなく飲みやすくおいしくいただけました。もっと高いブルゴーニュを飲んでみないと、経験値が乏しくて判断ができません。


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VGN-T30/BをSSD換装の顛末


2005年1月に買ったVaio Type-T(VGN-T30B)のノートパソコンのOSやIE(あまりつかいませんが)の起動の遅さを改善しようと、ハードディスクをSSDに換装してみようと思いました。WEBでいろいろ調べたところ、SSDにはいろいろ問題がある。とくに、プチフリーズといわれる、しばらくレスポンスがなくなる現象が深刻で、データの読み書きの高速さというメリットがあるとしても、デメリットも大きい。けれど、最近のSSDはキャッシュを搭載して、プチフリーズ対策を行い、かなり改善されたとのこと。

VGN-T30Bの場合はハードディスクが1.8インチなので、なかなか適合するSSDがなかったけれど、それも状況が変わりました。いろいろ見ると、64GBでキャッシュがついて3万から4万ぐらい。でも、分解が大変そうなので、今回はPCエキスパートという業者の方に頼むことに。費用は6万超。SSDとの価格差2、3万。また、最近のネットブックの値段を考えると、ハッキリいって換装自体がバカです。

結果はというと、換装直後はすばらしく快適で、このパソコンの非力なCPU(CeleronM900MHz)でもまったく問題なし。起動も1分かからないし、サスペンドも高速、IEの起動も高速。いいことずくめだったのですが、先週末、起動はおろかSSDの認識さえしない状態になりました。しょうがないので、再度業者さんに修理、点検をお願いするのですが、ちゃんと治るのか?ちょっと不安です。やはり、6万出して素直に新品のパソコンでも買ったほうが正解だったかも知れません。

さらに悪いことに、あまりにも快適なので、別のノートパソコンのTYPE-G(VGN-G1KAP)、こちらは2006年2月に購入、のSSD換装もお願いしてしまっていることです。ちゃんと使えるようになることをお祈りしています。おかげで、現在は家で仕事が不可能な状態です。



続く