2009年8月17日月曜日

北方三国志11



孫権に関羽、超飛を謀殺、暗殺され、孫権の首を獲るべく呉の荊州に侵攻した劉備。それに合わせ、魏に擁州から侵攻し、一気に魏と並ぶ国力の獲得を狙う孔明。しかし、呉の指揮官陸遜は劉備軍を700里の隘路に導き、撤退に撤退を重ねて最後に袋のねずみにする作戦で壊滅させる。劉備は何とか蜀の白帝城(永安)に帰還するも、最後は病に倒れ帰らぬ人となる。劉備、曹操の時代は終わりを告げ、孔明、孫権、曹ヒによる三国分裂に時代に突入する。

敗戦後、孔明はひたすら蜀の国力回復に努め、報告できる状態になるまではと劉備とは会おうとしない。一方、劉備は敗戦のショックと病気から、自分の後のことを伝える気力もない。しかし、最後の気力を振り絞り、成都の孔明に使者をおくる。

「成都に、使者を出せ。孔明を呼ぶのだ」
永安から出頭命令が届いた。それはまさしく劉備の命令であり、書面を開いた時、孔明は手のふるえを止められなかった。
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寝台に横たわっている劉備と、眼が合った。不意に涙がこみ上げてくるのを、孔明は止めることができなかった。
「やっと、お目にかかれました、陛下」


昔読んだ三国志の記憶では、これからジリ貧というか、孔明の頑張るだけの話になっていくのですが、北方三国志は読ませてくれそうで、楽しみです。残るは、12,13巻の二つのみ。

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